「平屋を建てるにはいくらかかるの?」
「平屋をできるだけ安く建てる方法は?」
平屋は耐震性が高いことや家事効率の良いコンパクトな間取りが実現できることから、多くの人気を集めている住宅スタイルです。最近では、デザインのバリエーションも増えてきており、おしゃれな平屋が増えてきています。
これから平屋を検討している方の中には、建てるのにいくらかかるのかであったり、安く建てられる方法について気になっている方も少なくないでしょう。平屋の家は土地によって相場があり、間取りなどでも価格は変わってきます。
外観や設備をシンプルにしたり、部屋数や高さを抑えるなどの工夫で価格を抑えることが可能です。他にも、押さえておくべきポイントがいくつかあります。
そこで本記事では、伊賀市や名張市での平屋の価格相場を解説し、平屋の価格を抑えるポイントの紹介をします。また、おすすめの住宅会社も紹介するため、平屋を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
また、以下の記事では当メディアが厳選した平屋住宅を建てる際におすすめの住宅会社を紹介していますので、ぜひ一度お読みになってみてください。
平屋ってどんな家?
平屋とは、リビングやキッチン、寝室、バスルームなど必要な空間をすべて1フロアに配置した「1階建ての家」のことです。2階や3階がない分、建築コストを抑えられる面もありますが、それ以上に構造的な安定性が平屋の大きな特徴となっています。
平屋の最大の特徴は、すべての空間がワンフロアに収まる点にあります。2階建てよりも構造的な安定性が高く、間取りの柔軟性に恵まれるため、個性的な配置の住宅を見かける機会も多いです。たとえば、コの字形やロの字形でぐるりと中庭を囲んだつくりや、全体的に天井を高くとった物件などが挙げられます。
また、平屋は重量が軽いものの重心が安定しており、大きな地震に襲われても揺れが小さくなるという特徴があります。壁面積が小さい特徴から台風による被害を受けにくいのも平屋の魅力で、総じて災害に強い家を作りやすいといえます。
さらに、平屋は2階がないため設計の自由度も高く、天井を高くとれるなど開放的な空間を作る上でも有利な建物です。階段がない間取りのため、バリアフリー化しやすく、家族間のコミュニケーションも活性化しやすいという特徴もあります。
伊賀市や名張市の平屋の価格相場
伊賀市や名張市で家を建てる場合、どのくらいの価格になるのでしょうか。土地付き注文住宅の近畿エリアの平均費用は、4,540万円です。
注文住宅・土地付き注文住宅にかかる全国平均は、注文住宅で3,534万円、土地付き注文住宅は4,397万円であるため、全国平均より高いということになります。
また、首都圏の土地付き注文住宅の平均費用は5,162万円、東海圏は4,412万円であり、首都圏の相場より安く東海圏より高いという調査結果が出ています。
しかし、上記の結果は2階建て以上の家の費用も含んでいる数値であるため、2階建ての家より延床面積が少ない平屋の家の場合は、もう少し安く建てられます。
参考:住宅金融支援機構「2020年度 フラット35利用者調査」
平屋は間取りで価格が変動する
平屋の価格は、面積が広くなっていくにつれて価格が上がっていきます。間取りと価格の一覧を以下の表にまとめました。
間取り | 広さの目安 | 費用相場 |
---|---|---|
1LDK | 12〜19坪 | 500万〜800万 |
2LDK | 19〜23坪 | 800万〜1,000万 |
3LDK | 26坪程度 | 1,500万円程度 |
4LDK | 28坪程度 | 2,000万円台 |
5LDK | 35坪程度 | 3,000万円台 |
1LDKだと広さの目安は、12〜19坪で価格相場は500〜800万円、ローコストのハウスメーカーでも建てられます。2LDKでは、広さの目安は19〜23坪で価格相場は800万〜1,000万円、こちらもローコストのハウスメーカーで建てられます。
さらに広い3LDKでは、広さの目安は26坪程度。価格は1,500万円程度になります。住宅会社は中堅価格のハウスメーカーになります。
4LDKは4〜5人の世帯向けの間取りです。広さの目安は28坪程度で価格の相場は2,000万年程になります。中堅ハウスメーカーに頼むこともできますが、大手ハウスメーカーに頼んでも良いでしょう。
5LDKにもなると、広さは35坪程度で、価格の相場は3,000万円代になります。ハウスメーカーは中堅や大手の会社に頼む必要があります。
平屋の価格を抑える5つのポイント
平屋の家の価格を抑えて建てたい場合、以下の5つのポイントに注意すると良いでしょう。紹介するポイントはこちらです。
順番にわかりやすく解説します。
外観をシンプルにする
価格を抑えるポイントの1つ目は『外観をシンプルにする』ということです。凹凸の多い複雑な外観にすると、外壁の面積が増えるため、施工費が高くなってしまいます。
また、施工費だけでなく、材料の加工費や屋根の材料費も高くなることに注意が必要です。外観をシンプルにすることによって、加工費や材料費を抑えられます。
さらに、シンプルな外観の平屋はスタイリッシュな印象を与えるため、デザイン面でもおすすめです。シンプルな外観はコスト面とデザイン面の両方にメリットがあると言えるでしょう。
天井の高さを抑える
2つ目のポイントは『天井の高さを抑える』ということです。屋根の高さが高かったり勾配が大きかったりすると、その分壁の面積や屋根の面積が大きくなり、費用が高くなります。
屋根には数種類ありますが、最もコストを抑えられるのは『片流れ屋根』です。『片流れ屋根』とは、一枚の屋根が一方向に傾斜している屋根のことです。
片流れ屋根は勾配が小さいため、コストが抑えやすい傾向にあります。コストを抑えるために天井の高さは必要最低限にして、屋根に工夫を施しましょう。
部屋をつくる際は目的を明確にする
3つ目のポイントは『部屋をつくる際は目的を明確にする』ということです。目的なく部屋をつくると、無駄な部屋が増えてしまいコストがかかります。
つくったとして本当に活用できる部屋なのかを慎重に検討するようにしましょう。客間や書斎はなくても生活には困りません。
個人の部屋や寝室など、生活に必要な部屋のみにするとコストが抑えられます。本当に必要だという結論に至った部屋のみをつくるようにしましょう。目的が明確であれば、つくった後に後悔することはありません。
廊下をつくらない
4つ目のポイントは『廊下を作らない』ということです。廊下が増えると延床面積が広くなるため、その分費用が高くなります。
平屋は、個人部屋などのプライベート空間とお風呂・洗面所などの共有スペースの配置によっては廊下が不要になるケースもあります。プライベート空間と共有スペースは離したいと考える方は多いですが、コストを抑えたいのならば、廊下を作らないことが効果的です。
高価な設備を選ばない
5つ目のポイントは『高価な設備を選ばない』ということです。ハイグレードのキッチンやユニットバスは魅力的ですが、コストを抑えるためには避けるようにしましょう。
ハイグレードということはその分費用も高くなります。例えば、食洗機付きのキッチンや生ごみを処理できるディスポーザー付きのキッチンなどは費用が高くなってしまいます。
様々な設備のグレードを見直して予算を抑えましょう。最終的に予算が余るようなことがあれば、改めて検討できるため住宅会社に要望は出しておくことをおすすめします。
平屋と二階建て住宅の価格差
平屋と二階建て住宅では、同じ延床面積でも建築コストに差が生じます。その主な理由は屋根面積と基礎面積にあります。以下でそれぞれの違いを見ていきましょう。
30坪の平屋
延床面積30坪の平屋の場合、屋根と基礎の建築コストは合わせて約403万円になります。これは屋根の建築コスト(が約155万円、基礎の建築コスト約248万円となるためです。
平屋は屋根面積と基礎面積が広くなることから、その分コストがかかります。また、平屋は横長に間取りが展開するため、冬場の暖房効率は2階建てに比べると悪くなる傾向があります。
30坪の二階建て住宅
一方、同じ延床面積30坪の2階建て住宅の場合、屋根と基礎の建築コストは平屋の半分程度で済みます。計算上、平屋は2階建てに比べて約200万円割高になるといえます。
しかし、2階建ての住宅には階段が必要となり、その面積は1階と2階を合わせると約3坪になります。つまり、30坪の家の場合、階段が全体の約10%を占めることになり、その分居住面積が少なくなります。そのため、単純なコスト比較だけで「2階建ての方がお得」と結論づけるのは適切ではありません。
また、2階建ての家は間取りや空間の大きさが階段の位置によって大きく制約を受けることから、平屋ほど自由な間取りが作りにくいという欠点があります。ただし、1階の暖房の熱が2階に上昇するため、冬場の暖房効率は良いという利点もあります。
平屋の施工事例5選
ここでは、平屋の施工事例を5つ厳選してご紹介します。
写真付きで解説しますので、平屋をご検討中の方は参考にしてください。
事例1|動線が快適な平屋
伸和建設が手がけたこの平屋は、家事動線を最適化した使いやすさが特徴です。外観は黒と木目を基調としたモダンなデザインで、大きな庇が特徴的です。この庇は雨の日でも濡れにくく、両手に荷物があるときもスムーズに出入りできる実用性を兼ね備えています。
玄関には引き戸を採用し、広々とした空間を確保し、人の出入りがスムーズになるよう工夫されています。室内には2人で入っても十分な広さのウォークインクローゼットが設けられ、収納力も抜群です。
また、子どもたちの学習スペースやリモートワークにも対応できるスタディスペースも確保。LDKには本物の石を使ったアクセントタイルや通常より幅広の床材を使用し、ゆったりとした高級感のある空間を演出しています。
家族の暮らしやすさを第一に考えた、機能的でありながらデザイン性も高い平屋となっています。
事例2|ナチュラルモダンな平屋
木をアクセントにしたナチュラル&モダンな外観が特徴的なこの平屋は、プライベートな開放感と心地よさを両立させています。外観の印象と統一感のあるリビングは、中庭に面して明るく開放的な空間となっています。
キッチンは人気の対面式で、カウンターの奥にはカトラリーや食器、キッチン家電などをしっかりしまえる大容量の収納を完備。和室は和モダンテイストで、凛とした雰囲気と現代の暮らしに合うデザイン性を両立させた、くつろぎの空間となっています。
事例3|和モダンな平屋
京都祇園の風情を取り入れた和モダンな平屋です。伝統的な日本家屋の要素を現代的にアレンジし、落ち着きと洗練さを兼ね備えた住空間を実現しています。格子や障子などの伝統的な意匠を取り入れながらも、現代の生活様式に合わせた機能性も確保しています。
リビングには和の趣を感じさせる設えと、現代的な快適さを両立させた空間設計がなされています。庭との繋がりを重視し、縁側のような中間領域を設け、自然との一体感を楽しめる工夫も見られます。
事例4|バリアフリーな半平屋
伸和建設が手がけたこの平屋は、プライバシーを確保しながらも開放的な空間を実現した設計が特徴です。周囲からの視線を気にせず、自然光を十分に取り入れる工夫がなされています。
中庭を中心に各部屋を配置し、どの部屋からも緑を感じられる設計となっています。リビングには大きな窓を設け、庭の景色を室内に取り込みながらも、外部からの視線をコントロールする工夫が施されています。
事例5|大開口窓で広々とした平屋
大きな庇が特徴的なこの平屋は、日本の気候に適した伝統的な知恵を現代的にアレンジした設計となっています。庇により夏は強い日差しを遮り、冬は太陽光を取り入れる工夫がなされ、自然と調和した省エネルギーな住まいを実現している事例です。
外観はシンプルながらも存在感があり、周囲の景観に溶け込みつつも個性を主張するデザインが魅力。室内は庇の効果で柔らかな光が差し込み、穏やかで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
リビングからウッドデッキへと続く空間は、内と外の境界を曖昧にし、限られた敷地を広く感じさせる工夫が施されています。また、庇の下の空間は、雨の日でも洗濯物を干せるユーティリティスペースとしても活用できる実用性も兼ね備えている好例です。
平屋の家づくりで失敗しないためのポイント5つ
平屋づくりで失敗しないためには、以下5つのポイントに留意して家づくりを進めるとよいでしょう。
以下で詳しい内容を解説します。
1.家事動線を最適化する
平屋の大きな魅力の一つは、生活動線を効率的に設計できる点です。特に家事動線は、日々の暮らしの快適さに直結するため、十分な検討が必要です。キッチン、洗面所、浴室、洗濯物干し場などの水回りを近接させれば、家事の負担を大幅に軽減できます。
また、キッチンからリビングダイニングが見渡せるようにすれば、料理をしながら家族の様子を確認できるため、小さな子どもがいる家庭にも適しているでしょう。平屋は階段がないため、上下移動の負担がなく、家事効率が格段に向上します。
2.日当たりと風通しを確保する
平屋は2階建てと比べて日当たりや風通しの確保が難しい場合があります。特に周囲に高い建物がある場合は、天窓の設置や中庭の導入など、採光と通風を確保するための工夫が必要です。
南側に主要な居住スペースを配置し、東西に窓を設ければ、朝から夕方まで自然光を取り入れられます・また、窓位置の工夫で、夏は心地よい風を取り込み、冬は冷たい風を遮ることができるでしょう。
3.十分な収納スペースを確保する
平屋は2階建てに比べて収納スペースが限られがちです。そのため、計画段階から十分な収納スペースの確保が重要です。壁面を活用した造り付け収納や、床下収納、小屋裏収納などを効果的に取り入れましょう。
また、各部屋の用途に合わせた収納計画も大切です。例えば、キッチンには食品や調理器具のための収納、玄関にはコート類や靴の収納、寝室にはシーズン外の衣類を収納するスペースなど、使い勝手を考慮した設計が求められます。
4.プライバシーと防犯対策を考慮する
平屋は窓が地上階にあるため、プライバシーの確保と防犯対策が特に重要です。道路や隣家からの視線を考慮した窓の配置や、必要に応じてルーバーやブラインドなどの目隠しの設置を検討しましょう。
また、防犯面では、人感センサー付きの照明や防犯カメラの設置、窓には防犯ガラスや補助錠の取り付けなどの対策が効果的です。庭の植栽も、視線を遮りつつ死角を作らないような配慮も大切です。
5.複数社を比較検討して信頼できる会社に依頼する
平屋の建築は、設計や施工の経験が豊富な会社に依頼することが重要です。複数の住宅会社から見積もりを取り、実績や対応、アフターサービスなどを比較検討しましょう。
また、モデルハウスや完成見学会に足を運び、実際の空間や仕上がりの確認も大切です。信頼できる会社を選べば、理想の平屋を実現し、長く快適に暮らせるでしょう。
伊賀市や名張市でおすすめの住宅会社3選
ここまで平屋の家の相場や価格を抑えるポイントを解説してきました。ここからは、伊賀市や名張市で平屋の家を建てるのにおすすめの住宅会社を紹介します。
住宅会社にはそれぞれの強みがあるので、何を重視するかで適切な住宅会社を選ぶようにしましょう。
ローコストで実現『伸和建設』

伸和建設は、奈良県、伊賀市、名張市を中心に活動する有名な住宅会社です。その技術力と施工力は高く評価されており、これまでに2,000棟を超える住宅を建設してきました。
また『平屋の家』という平屋専門の会社を運営しており、本体価格600万円台のローコストな平屋から3LDKの間取りの家まで揃っています。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 伸和建設株式会社 |
住所 | 三重県名張市桔梗が丘2番町5街区68番地 |
創業年数 | 1973年9月 |
公式サイト | https://hiraya-ie.com/ |
ローコストの秘訣は、他社との共同仕入れや販促物の自社制作にあります。つまり、使用している素材や職人の技術の質を削っているわけではないため安心して任せられます。
興味のある方は、以下の公式サイトで確認してください。
以下の記事では伸和建設の口コミや評判、施工事例や会社の特徴などを詳しく解説していますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
デザインで選ぶなら『チェックハウス』

チェックハウスは、まるでリゾートのようなデザイン性の高い家を得意とする住宅会社です。それだけでなく、地元密着の対応力、アフターサービスにも定評があります。
打ち合わせの段階で、ライフスタイルアドバイザーやファイナンシャルプランナーに要望やお金のことについてアドバイスをもらえるため、家を建てることが不安な方でも安心できます。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社 チェックハウス |
住所 | 岐阜県大垣市中ノ江2-35-1 |
創業年数 | 1989年6月 |
公式サイト | https://www.checkhouse.net/ |
ホームページに掲載されている事例には、デザイン性のある平屋が多く見られます。中庭がある平屋など、通常とは異なる平屋を建てたい方におすすめです。
住宅性能で選ぶなら『一条工務店』

一条工務店は『家は、性能。』をモットーにしており住宅性能に強みを持っている住宅会社です。耐震性能はもちろん耐火性能や耐風圧性能など、一つ一つを実験し確かな性能を実現しています。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社一条工務店 |
住所 | 東京都江東区木場5-10-10 |
創業年数 | 1978年9月 |
対応エリア | 全国(沖縄・高知県を除く) |
公式サイト | https://www.ichijo.co.jp/ |
抜群の住宅性能を誇る一条工務店ですが、製品を自社グループ工場で生産するなど、価格を下げる取り組みも行っています。
つまり、高性能な住宅でありながら手の届く価格で販売できます。住宅性能の高さを一番に求めている方におすすめの住宅会社です。
まとめ
本記事では、伊賀市や名張市の平屋価格の相場を紹介し、平屋の価格を抑えるポイントを解説してきました。
伊賀市や名張市のある近畿地方の平屋の相場価格は4,540万円で首都圏より安く、東海圏や全国平均よりかは高いという結果になっています。ただし、平屋の場合はもう少し安く購入できます。
平屋の価格を抑えるには、家の外観や廊下、天井や設備を必要最低限にすることが重要です。また、家を建てる際は、後悔しないためにも自分の目的に合った住宅会社を選ぶことが大切です。
この記事が平屋を検討している方の参考になれば幸いです。